赤ちゃんの”うつぶせ遊び”は姿勢を保持する筋肉を活性化します!
乳幼児突然死症候群(SIDS)を予防するために、赤ちゃんをうつ伏せ寝させないことと言われてきました。その影響があり、うつ伏せにすること自体に不安を感じる方も多いようです。
赤ちゃんの運動発達、心の発達の面から考えると、うつ伏せで遊ばせることはとても役に立ちます。
脊柱起立筋は腹筋と並び、姿勢を保つためにとても重要な筋肉です。(上記の筋肉を合わせたものをいいます)
その脊柱起立筋はうつ伏せから頭を起こし、上半身をを起こしてくる動きに使われ始めます。
うつ伏せから腕で床を押して上体を起こす動きをやり切っていないままだと座位、ハイハイ、歩行、どことなく不安定な感じが残ったまま成長していきます。
乳児院では、2歳過ぎていても水平抱きにした時に、頭と足がだらんと下がり スーパーマンの姿勢が保てない子を見かけます。
そういう子には、1人は水平抱きをし、もう1人が「〇〇ちゃんのこと見ているよ」と声をかけながら、脊柱起立筋をタッチし、頭や脚を持ち上げるのを励まします。そうしているうちに、比較的すぐ持ち上げられるようになる子もいますし、時間がかかる子もいます。
ボディナミック的な観点では、脊柱起立筋は生きる姿勢に関わるとされています。
この世界に生きたいという意欲が、この筋肉に力を与えると言われています。
そのためには、周囲の大人から自分が見守られている、見てもらえている安心感を感じられることが必要になります。
うつ伏せ遊びをしながら、赤ちゃんの目線の高さと同じにして、目を合わせて声掛けをしてあげると赤ちゃんの安心感が増えてきます。
短い時間でいいので、試してみてください。
参考となるyoutubeのリンクを貼りますのでご活用ください。
実は、腹這いから腕で支えて上半身を起こす動きは赤ちゃんに限らず、姿勢が保ちにくいお子さんにも試していただきたいです。
小学生でも(大人でも!)腹這いから脊柱起立筋を使って起こすのが難しい人がいます。
その時、ゆっくりゆっくり背骨を意識しながら動くことをおすすめします。
この動きを練習することで、背骨の上に頭蓋骨がバランスよく乗っている感覚が得られると思います。